華美よりも、深みを追求したお菓子づくり
稲村ヶ崎洋菓子店

焼き菓子の優しい香りが漂う洋菓子店
稲村ヶ崎の静かな住宅街に、焼き菓子の優しい香りが漂う一軒の洋菓子店。扉を開けると、コンパクトな空間の中に店主の美意識とこだわりが散りばめられています。木の温もりを感じる棚や置物、お菓子を引き立てる空間づくり。その一つひとつには店主の想いが込められ、店全体が心地よい空気に包まれています。ガラスケースには、この空間に自然と溶け込む美しいお菓子が並び、思わずどれにしようかと心が弾みます。


ベーシックなお菓子を、とことん突き詰める
稲村ヶ崎洋菓子店では、「安心して食べてもらいたい」という想いから、できる限り無農薬の食材を使用しています。なかでもフルーツへのこだわりはひときわ強く、全国各地から旬の果実を取り寄せるだけでなく、自ら生産者のもとへ足を運び、収穫をしながら素材と向き合うこともあるそうです。そして、もう一つ大切にしているのが、誰もが一度は口にしたことのあるベーシックなお菓子。ブラウニーやフィナンシェ、キャロットケーキといった商品ラインナップ。特別に珍しいものではないからこそ、素材選びや製法に一切妥協せず、一つひとつ丁寧に手間と時間をかけてつくり上げています。親しみのあるお菓子だからこそ、その違いがまっすぐ伝わる。そんな一口に、店主の想いと素材への誠実さが込められています。


定番3種類のお菓子紹介
1. アーモンドのブラウニー
厚みがあり、一見するとずっしりとした見た目。しかし、一口頬張ると、その印象は良い意味で裏切られます。生地は驚くほど軽やかで、口いっぱいにチョコレートの深いコクが広がります。香ばしくローストされたアーモンドに加え、表面をコーティングした砂糖の甘さと食感がアクセントとなり、最後まで飽きることなく楽しめる一品。

2. キャロットケーキ
ころんとした愛らしい見た目は、贈り物にもぴったり。生地には数種類のスパイスが丁寧に練り込まれ、その上にはレモンの爽やかな酸味を感じるチーズフロスティングがたっぷりとのせられています。生地だけでも十分に美味しいのですが、フロスティングと一緒に口に運ぶと、スパイスの奥深い香りとレモンの爽やかさが調和し甘さだけでは終わらない、気づけばもう一口と手が伸びてしまう、そんなクセになるキャロットケーキでした。

3. 夏蜜柑のパウンドケーキ
きめ細やかな断面が美しい生地、そして上質なバターの香りが印象的。中には2種類の柑橘が使われており、爽やかな香りとともに、ただ苦いだけではない、果実本来の旨みを感じるほろ苦さが広がります。ブランデーやウイスキーなどのお酒とも相性が良さそうな、上品なパウンドケーキです。

4. 生姜と檸檬のゼリー
正直、ここまで清涼感を感じるゼリーには初めて出会いました。口に入れた瞬間生姜の力強い辛みと、檸檬の爽やかな香り。後からほどよい甘さが口の中に広がり暑い季節にぴったりの一品。アクセントには生姜の砂糖漬けが添えられ、異なる食感と風味が味わいに奥行きを与えています。食べ終えたあとには、暑さで疲れた身体がすっと軽くなる夏にぜひ味わっていただきたいおすすめのゼリーです。







